はじめての食用花ガイド

エディブルガーデンでは、これから食用花を本格的に使う方にむけた「食用花ガイド」を作成しています。食用花の定義・種類・季節・栽培方法などの基本情報をはじめとして、飾る“だけ”にとどまらない食用花のペアリング、食用バラの選び方、食用花の使用方法やレシピの事例、保管方法などを紹介します。

目次

01.食用花(エディブルフラワー)とは
02.食用花の種類とは
03.季節の食用花
04.食用花の栽培環境と栽培方法
05.なぜ食用花は化学農薬不使用栽培が推奨されるのか
06.業種別におすすめの食用花
07.食用花のペアリングガイド
08.食用バラの選び方ガイド
09.食用花の使用方法の例
10.食用花のレシピのご紹介
11.食用花の保存方法
12.食用花の保存期間
13.1,000輪/週〜の大量注文をご検討の方へ
14.食用花の市場規模・マーケット調査
15.食用花についての質問
16.食用花の取材について

01.食用花(エディブルフラワー)とは

農林水産省のガイドラインに基づいて食用として安全に栽培された花のことを食用花と言います。具体的には、毒性がなく、無農薬または低農薬で育てられた花のことです。ちなみに、公園に咲く花や花屋に売られている観賞用の花は、農薬や薬剤が使われているので、食べることはできません。料理の「彩り」や「香りづけ」に利用するのはもちろん、花本来の素材の味を引き出すことで料理に「奥行き」を出すことに用いられています。

02.食用花の種類とは

食用花は「毒性がなく、無農薬または低農薬で育てられた花」なので、その種類は無数に存在します。日本で古くから食用に用いられてきたのは食用菊です。菊は延命長寿の花として知られており、古くから食用・薬用にも幅広く用いられてきました。現代において食用に流通するメジャーな花は、アリッサム、カーネーション、カレンジュラ、菊、コーンフラワー、サイネリア、キンギョソウ、デージー、トレニア、ナスタチューム、ナデシコ、ノースポール、ハイビスカス、ハマナス、プリムラ、パンジー、バーベナ、ビオラ、プリムラ、フロックス、ベゴニア、ペンタス、ボリジ、マリーゴールド、リナリア、ローズなどが確認できました。尚、食べられる花屋エディブルガーデンでは、以下の種類の食用花ブランドを取り扱っています。

世界初、通年出荷が可能な食用バラ Nobel Rose

通年出荷リーズナブル

無農薬栽培が非常に難しいとされる香り高い食用バラ。それを植物工場により、化学農薬不使用かつ通年で栽培する技術を確立しました。さらに従来の香り高い食用バラの品種よりも30%以上のコストカットを実現。食用バラのシーズンは5月から12月までですが、クリスマスやバレンタインデーなど、生の食用バラの流通がなくなる冬期にもお求めやすい価格で提供いたします。

10種類以上から選べる最高鮮度の食用花 AYUMI

通年出荷リーズナブル

障がい者福祉施設に設置した植物工場を中心に栽培。栽培における「農薬不使用」と慣行農法と比べた「90%以上の省水」を実現しました。さらに、一般生細菌の付着数は、微生物規格基準の「1/1,000以下」であり、“洗わずに生菓子で使用できる”ほどの清潔さが保たれています。また、収穫後12時間以内に直送するほか「収穫する時間帯」「品質の点検」「梱包」「予冷」「出荷」の5つのプロセスを工夫することで、1週間を超える鮮度保持を実現しました。

味わいや香りが良い“おいしい”エディブルフラワー Newly

一部通年出荷

香りや味わい(酸味、甘味など)の良さに着目して品目を選定し、化学農薬不使用でハウス栽培される「Newly」。季節性が強く、栽培が難しいエディブルフラワーを30年以上続くベテラン農家が生産します。今まで主に飾りつけとして使用されていたエディブルフラワーの概念を変える、“食材としておいしい”エディブルフラワーです。

重厚な最高品質ローズ さ姫

出荷期間 5月初旬-12月中

美しい深紅の色、肉厚な花弁、最高峰の香り高さを有する食用バラ。10年の品種・栽培技術の研究を経て、島根の奥出雲で誕生しました。独自開発の天然有機質素材を使用し、土壌内における微生物を活性化させることで、農薬不使用で健康的な花を育てています。酔うほどにフルーティーな香りは、まるで「大きな花束を連想させるような」ゴージャスな印象。「バランスの取れた華やかさとつるっとした食感」が特徴です。日本にしかないオリジナルエディブルローズの香りと色彩をお楽しみください。

低価格帯のB品食用バラ NICO ROSE

出荷期間 4月初旬-12月中リーズナブル

国内最大規模の生産拠点にて、化学農薬不使用で育てられた食用バラ。品種のバラエティも豊富です。花びらの選定や花びらに付着した虫の除去などをカットしているため、「B品」として販売しています。そのため、最もお求め安い金額で提供しています。

農薬不使用栽培の食用花をドライにした OSHIBANA

通年出荷賞味期限1年

1年以上の保管が可能。ハウス栽培をしたエディブルフラワーを手作業で採取し、新鮮な状態でプレスして、さらにドライ加工をしました。食用花の栽培は、農薬や化学肥料を使わない地球環境に持続的な方法を実現。複数の土を独自にブレンドし、肥料成分が潤沢な土壌で栽培をすることで、基本的に肥料を使用せずに花を育てています。基本的に無味無臭なため、飾りの用途でご用命いただいています。

自然栽培が生んだ3,840倍の香り YOKOTA ROSE

出荷期間 5月初旬-12月中

極めて香り高い農薬不使用・無肥料栽培の食用バラ。その香り成分の含有量は、平均的な食用バラの3,840倍。最高水準の香り高さです(島根大学 生物資源化科学科 池浦博美准教授調べ)。栽培する量が非常に少なく大変希少。もっとも入手困難な食用バラです。

03.季節の食用花

エディブルガーデンの食用花の旬の季節をご紹介いたします。食用花ブランド「AYUMI」は、植物工場で栽培しているため、通年で安定出荷が可能ですが、ここでは花本来の旬について記載させていただきます。

春〜夏の食用花

春・夏・秋の食用花

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秋〜春の食用花

秋〜春の食用花

04.食用花の栽培環境と栽培方法

食用花の栽培環境は大きく4つに分けられます。畑などの開放された空間で土にタネを播くもしくは植物を植え付けて栽培する「露地栽培」、ビニールやガラスなどで被覆された農業用のハウスの中で栽培する「ハウス栽培」、ハウスの中で植物に水分と栄養分を供給して栽培する「水耕栽培」、植物工場と呼ばれる建屋(高機能ハウスの場合もあり)に植物栽培ユニットを設置し、人為的に温度、湿度、CO2濃度、光量、光質などをコントロールした環境下で栽培する「植物工場栽培」です。

また、食用花の栽培方法も4つに分けられます。減農薬栽培という、農薬の施与回数を減らした栽培方法。化学農薬不使用栽培という、栽培期間中に化学農薬を一切使用しない栽培方法。有機栽培という、農林水産省が定める有機栽培の基準をクリアし、認定された農家いよる栽培方法。自然栽培という、農薬や肥料の施与を一切行わず、自然に近い状態で育てる栽培方法です。エディブルガーデンの食用花は「化学農薬不使用栽培」と「自然栽培」のものを採用しています。

05.なぜ食用花は化学農薬不使用栽培が推奨されるのか

エディブルガーデンでご提供している食用花は栽培期間中、一切の化学農薬を使用しておりません。花びらの表皮細胞はスパイク状のため、農薬が残留しやすく、実際に流通している食用花に残留農薬が検出された論文もございます。当店が化学農薬不使用の食用花のみを取り扱う理由は、以下のコラムをご参照ください。

06.業種別におすすめの食用花

カフェ、パティスリー(洋菓子店)、レストラン、ウェディング、ホテル、バー、和菓子店のそれぞれに人気の食用花をおまとめいたしました。

07.食用花のペアリングガイド

華を添える”だけ”ではないエディブルフラワーの世界。ただ単に飾り付けのために使うのではなく、おいしく使うための技術をご紹介します。

08.食用バラの選び方ガイド

YOKOTA ROSE、さ姫、アップルロゼ、NICO ROSEなど、様々な食用バラの選び方をおまとめしました。

09.食用花の使用方法の例

食用花の3つの使用方法について紹介をさせていただきます。

1. 生でそのまま

2. 加熱してコンフィチュールなどにする

3. フルーツなどと一緒に漬け込み、シロップにする、など

10.食用花のレシピのご紹介

初めてエディブルフラワーをお使いになる方に向けて、フードコーディネーターにご作成いただいたレシピを公開させていただいております。詳しくはコチラでご確認いただけます。

11.食用花の保存方法

1. 生花の食用花の保存方法

1. 食用花(生花)は、商品パックもしくはジップロックやタッパーなどで密閉し、乾燥を防いでください。
2. 直射日光および高温多湿を避け、涼しいところ(野菜室もしくは冷蔵室で3〜7℃程度)にて保管してください。
3. 商品到着後、1週間を目安にお使いください。
注1: 花びらが染みてしまう可能性がありますので、水を花びらに直接かける保存は避けてください。
注2: 保存環境により1週間以上、鮮度、香りを長持ちさせることも可能です。

2. ドライ(OSHIBANA)の食用花の保存方法

1. 直射日光および高温多湿を避け、常温にて保管してください。
2. 商品到着後、1年以内を目安にお使いください。

3. 冷凍の食用花の保存方法

1. 必ず冷凍庫にて保管してください。冷蔵庫や常温にて保存すると、解凍の影響で花びらが著しく劣化してしまいます。
2. 香りを楽しんでいただくために、商品到着後、2ヶ月以内を目安にお使いください。

※使用する際は「解凍」をせずに、ジャムやシロップ漬けなど加工調理用としてお使いいください。

12.食用花の保存期間

平均的な食用花の保存期間は、3日程度と言われています。しかしながら、食用花AYUMIは、一般的な食用花と比較して2倍近く保存期間が長く、冷蔵庫もしくは野菜室にて「7〜14日」ほど保存することができます。以下にAYUMIが一般的に市場に流通する食用花よりも保存期間が長い理由についてご案内します。

1. 花に付着する菌数を極少化している

食用花をはじめとして、食材が腐るのはカビなどの細菌が繁殖することが原因です。AYUMIは、植物工場という非常に衛生的な栽培環境(食品工場レベルの衛生度)で栽培されています。出荷時の一般細菌数は、AYUMIが〜1,000 cfu/gであるのに対し、ハウスや畑で栽培された食用花の一般細菌数は100,000〜 cfu/gです。つまり、AYUMIの方が一般的な食用花よりも菌数が1/100以下となっていることから、腐らずに長期間保存をすることができます。

2. 花の呼吸量を減らす

花の水分は呼吸により失われていきます。呼吸を止める、もしくは呼吸量を減らすことで、呼吸による水分消失を防ぎ、長期間フレッシュな状態を保つことができます。AYUMIは呼吸量が少ない状態、つまり植物に光が当たっていないタイミングで収穫をしています。朝どりレタスなどをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。収穫されたAYUMIは、すぐに予冷をします。予冷とは、呼吸量を抑えるために、3-7℃程度の冷蔵環境下で収穫後の花や野菜を冷やすことを示します。この予冷という工程を減ることで、呼吸量を極少化し、花から水分が消失することを防ぎます。つまり、「呼吸量が少ないタイミングで収穫」し、「呼吸量を極少化するために予冷をする」ことで、長期間フレッシュな状態が保つことができます。

3. 流通時間を短縮する

AYUMIをはじめとしたエディブルガーデンの食用花は、すべて生産者からお客様に直送でお届けしております。早い場合には、収穫後12時間以内にご納品となることもあります。一方で一般的な食用花は、「生産者→生産者組合→市場1(→市場2)→仲卸→お客様」という流れで流通しています。つまり、生産者が収穫してからお客様の手元に届くまで、2日以上経過している計算となります。流通過程が長ければ、それだけ鮮度が落ちて、品質が劣化してしまうことになり、花がフレッシュな状態を保つことが難しくなります。エディブルガーデンでは、生産者からの直送にて流通時間を短縮することで、そのような流通上の品質の劣化を極小化できるように努めています。

※食用バラの保存期間につきましては、それぞれの商品詳細ページをご覧ください。

13.1,000輪/週〜の大量注文をご検討の方へ

食べられる花屋エディブルガーデンでは、生花・ドライの食用花1,000輪/週〜の大量注文を承っております。安定的な定期供給(通年可)および大型のイベントの際にはぜひご用命ください。

14.食用花の市場規模・マーケット調査

エディブルフラワーの市場規模およびマーケット調査をはじめとしたリサーチデータを公開しています。

15.食用花についての質問

質問はご自由に。以下の窓口より承ります。

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16.食用花の取材について

エディブルガーデンは取材歓迎です。取材に役立つ情報は、プレスルームにまとめています。

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